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Winery Introduction

ワイナリー紹介
モンデ酒造(株) 醸造課 林さん
山梨県笛吹市にワイナリーを構え、創業から70周年を迎えた老舗ワイナリーのモンデ酒造㈱様。
今回は、そのモンデ酒造㈱の醸造課 林様にワイン造りに対する姿勢と、ご採用頂いたまゆ型コンクリートタンクについてのお話を伺ってまいりました。

シンプルな答えですが、「おいしいワインを造る」「おいしいワインを届ける」ことです。日常的に召し上がって頂きたいワインというのは食事にあったバランスのいいワイン。色合いやトップの香り、口に含んだ時の味わいのふくらみや酸の立ち方、余韻の印象など、どこをとっても調和のとれたワイン。そういったものを目指して造っています。一方で自信のワインというのは特別な時に飲むワイン。お客様自身が何か嬉しい時があったとき、お祝いごと、大事な人と過ごすひと時など、大切な思い出の一品としてのワイン。どちらのワインもその人の生活に寄り添うようなものでありたい、おいしいワインでありたいという思いは同じです。

まずはぱっと見たときのインパクトでした。ぷっくりと丸みを帯びた可愛らしいまゆ型のフォルムに惹かれました。
あとは、まゆ型の楕円型のフォルムによるワインの対流や酸素透過性など、タンクの形状や性質によってワインにもたらされる効果に期待したからです。

 自分たちのワインをどう表現するかを考えるときに、そのスタイルによって使用する容器も変わってきます。弊社にもステンレスタンク、木製樽、グラスライニングと様々な容器があって、それぞれ味わいが異なるので、コンクリートタンク自体にも興味がありました。コンクリート製のタンクはワイン造りの歴史で見たら古くから使われてきた発酵容器でもあるので、それでワインを仕込んだらどんな味わいになるのだろう?と。ただ、国内で取り扱いがあるメーカーを知らず、なかなか導入に至っていませんでした。そうした中、昨年の商談展(ドリンクジャパン2021)でコンクリートタンクを拝見し、ご提案を頂いた事がきっかけでした。

実際に見てみるとやはり可愛らしいフォルムだなと感じました。あとは色合いや重量感も相まって宇宙船のようにも見えて、とにかくユニーク。弊社に来たバイヤーさんやお客様にも実際にタンクをお見せするが、皆さん一様に驚かれますし、いずれ出来上がるワインに期待してくれています。視覚的にもワインへの期待感を醸成する容器だなと感じています。

今年の夏に実際に自社畑の甲州を仕込んでみました。甲州という品種は口当たりも軽く、上品な味わいをもっていますが、より厚みの増した温かみのある味わいになったと感じます。これからワインの醸造で味わいにどう変化が出てくるか楽しみなところ。
まだ単一品種のワインしか作れていませんが、これからいろいろ試していく中で、皆様に喜ばれるワインをたくさん作れたらなと思っています。

 

やはり重量ですね。運搬に注意が必要だなと感じています。
一方で期待することは、「コンクリートのメリットは他の容器と比べて形状や設計の自由度が高いところ」だと思うので、例えば洗浄が容易で水の使用量を抑制できるというような機能性を高めたものや、色々なデザイン・容量のものがあればいいなと思います。